終活とは、残りの人生についてじっくりと考える活動を指す言葉です。また、自分がいなくなった後のことを考えるのも終活の一環だと考えられます。では、終活は何歳からどのように始めるのが最適なのでしょうか。
今日は、終活の基本編として、終活の定義や始めるべきタイミング、進め方などを紹介します。「終活をした方がいいの?」「どんなメリットがあるの?」などと思う人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
終活とは残りの人生を見つめ直すこと
終活とは、人生の終末に関するあらゆる準備活動のことです。
終活と聞くとマイナスのイメージを抱く人も多いですが、終活は暗くて悲しい活動ばかりではありません。
たとえば、終活といえば
● 終末医療に関する意志の決定
● 葬式やお墓、遺言書の準備
● 遺産の整理、生前相続
などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
もちろん、これらも終活の一環です。
しかし、終活には「残りの人生についてじっくりと考える」という意味もあります。
具体的には、元気なうちにしておきたいことや行きたい場所、感謝の気持ちを伝えられていなかった相手などを書き出すことで、残りの人生に楽しみや生きがいを見つけられるかもしれません。
また、これまでの人生で人目を気にしてチャレンジできなかったことがあれば、それらにチャレンジしてみるのもよいでしょう。
誰しも、いつか必ず死が訪れます。死を意識することは、決して簡単なことではありません。だからこそ、終活が必要なのです。
誰も自分の寿命を知り得ないからこそ、いつ終わっても不思議ではない人生の終末に備える必要があります。また、残りの人生を悔いのないものにしようと思えるのは、死を意識したことのある人だけ、ともいえるでしょう。
いったん死と向き合うことで、逆に残りの人生を前向きな気持ちで過ごせるようになる。これこそが、終活の意義だと考えられます。
終活のメリットやデメリットについてはこちらの記事で解説しています。
終活にはデメリットもある?メリットとデメリットを4つずつ紹介
では、終活は何歳頃から始めるのがベストなのでしょうか。
終活を始めるべきタイミングは「今」
終活を始める時期に、「早すぎる」も「遅すぎる」もありません。逆にいえば、終活という言葉を知った段階で始めるのがベストだともいえますね。
先ほどもお伝えしたように、誰も自分の寿命を知り得ません。
つまり、病気になったからといって必ず亡くなるとも、健康であれば長生きできるとも限らないということです。もっといえば、若くして事故で亡くなる人もいれば、病気を患いながらも長く生きられるご老人もいることでしょう。
いつ死と直面するか分からないからこそ、終活を始めるタイミングに「早すぎる」も「遅すぎる」もないのです。今の段階で終活に興味を持ったのであれば、ぜひ前向きに終活の準備を進めてみてください。
いつから始めるのがベスト?終活を始める年代別メリット・デメリット
終活に欠かせない「終活ノート(エンディングノート)」
続いて、終活の進め方を紹介します。
終活を進める上で必要となるのが、終活ノートです。別名をエンディングノートともいいます。
終活ノートとは、その名の通り終活に必要なことを書き留めるノートです。市販の終活専用ノートを購入してもよいですし、ご自分の好みで自由にノートを選んでもよいでしょう。「終活について考えているとつい落ち込んでしまう」という人は、かわいいキャラクターやポップな絵柄などのノートを選ぶのもオススメです。
終活ノートに書く内容は、自由に決めていただいて構いません。まずは残りの人生でしたいことから書き進め、最後に終末を迎えるに当たって備えが必要なことを書くのもよいでしょう。
終末を迎えるに当たって書いておくべきこととしては、
● 自分に何かあったときに連絡してほしい相手と、その人の連絡先
● 終末医療や延命措置、臓器提供などに関する希望
● 葬儀やお墓にまつわる希望
などが代表的です。
これらをノートに書いておくことで、あなたに何かがあったときに家族や親戚へ意向を知らせられます。
ただし、終末ノートは遺言書とは違いますので、遺言書が必要な場合は別で用意しなければいけません。相続者が複数いる人は注意しましょう。
終活の基本【2】エンディングノートとは?遺言との違い
用意するノートは2冊がオススメ
終末ノートは、自分に何かがあったときに見てもらうことを前提として用意するノートでもあります。
ただ、家族や親戚には知られたくない、見られたくないと思う内容を書く場合もあるのではないでしょうか。
そこでオススメなのが、2冊のノートを用意することです。
ノートを分ければ、自分だけが見る内容と家族や親戚に見せる内容とを分けられます。「人に見られるノートには本音を書きづらい」と思う人は、2冊のノートを用意するとよいですよ。
終活ノートにまつわる2つの注意点
何かあったときのために作成した終活ノートについては、「用意してあること」と「ノートの置き場所」を家族や親戚に伝えておくことも大切です。
せっかく用意したのに、ノートを誰にも見つけてもらえなかったら用意した意味がありませんよね。特定の相手がいない場合は、常に持ち歩くか、誰でもすぐに見つけられる場所に置いておきましょう。
また、終活ノートは基本的に誰でも見られる状態であることが一般的。そのため、キャッシュカードや金庫の暗証番号など、プライバシーに直結する事柄を終活ノートに書かないよう注意することも大切です。
そういった情報を遺族に残さなければいけない場合は、それらの情報だけをまとめたものを用意して事前に渡しておくか、貸金庫に入れた上で貸金庫に入れてある旨を終活ノートに書いておくと安心ですよ。
まとめ
今日は、終活の基本編として、終活の定義や始めるべきタイミング、進め方などを紹介しました。
終活では、整理しなければいけないことや準備しなければいけないことが、たくさんあります。思いのほか時間を要する場合も少なくありませんので、今日から少しずつ進めてみてはいかがでしょうか。