【お墓のしまい方②】墓じまいでのトラブルとその予防策

墓じまいは親族を含め寺院・霊園、石材店など複数の人と関わっていかなくてはなりません。人との関わりにはトラブルが生じてしまうこともあります。

今日は墓じまいで想定されるトラブルとその予防策をご紹介します。

 

1.親族間でのトラブル

親族間でよく起こるトラブル

親族間で起こるトラブルには次のことが挙げられます。

墓じまいすることを反対される

お墓に対する考え方は人それぞれで、「先祖代々のお墓は皆で引き継いでいくもの、途中で途切れることは先祖に対して失礼」と思っている方もいます。また、お盆やお彼岸にお墓参りをする習慣を大事にしている方にとってはお墓参りをする場所を失うことへの抵抗もあります。

費用負担の問題

墓じまいの費用は決して安い金額ではありません。お墓の撤去に数十万円、さらに新しい供養先の購入費も必要と考えると相当な金額になります。親族皆でお金を出し合えれば良いですが、墓じまいに反対している人からは費用負担を断られる可能性があります。また、反対はしていないけれどお金のこととなると渋い顔をされることもあります。

新しい供養先の場所や供養方法(樹木葬、納骨堂、など)のことで揉める

例えば、先祖代々のお墓が遠方にあることを理由にお墓の継承者が墓じまいをし、自分の自宅近くにお墓を移したとします。しかし、元々のお墓の近くに住んでいた親族からすると、今度は逆に自分たちのお墓参りが遠方になり大変な思いをします。また、供養方法についても、樹木葬でなく従来の石のお墓に手を合わせたい、納骨堂のように管理された屋内でのお参りは嫌だ、など意見が分かれる可能性もあります。

誰が墓じまいの担当になるかで揉める

墓じまいをする際には今あるお墓の管理人や石材店、新しい供養先のスタッフなどと直接話をして進めていく必要があります。その他にもお墓から仏様の魂を抜く閉眼式や新しい供養先での納骨式、式の後の会食、親族への連絡・日程調整など何かと手間がかかります。それらを取り仕切る役を誰がするのかで揉める可能性があります。

トラブルになる前にできることは?

親族によく相談をすることがトラブルを防ぐ第一歩です。墓じまいをしようと思っている理由(子どもがいなくて継承者がいない、経済的な問題、など)によっては、お墓を残したいと思っている親族の中から代わりに継承者になってくれる人や金銭面の援助をしてくれる人が現れるかもしれません。
また、先祖代々のお墓を壊すことに抵抗がある親族には、お墓を放置して無縁墓になってしまうよりきちんと墓じまいをしたほうが先祖に対して良い供養になることも丁寧に伝えても良いでしょう。

 

 

2.お寺とのトラブル

次にお寺とのトラブルを見ていきましょう。

お寺との間でよく起こるトラブル

高額な離檀料を請求された

墓じまいすることを伝えたら、200万円や300万円の高額な離檀料をお寺側から請求されるケースがあります。離檀料はお布施の一種であり、感謝の気持ちをお包みするものなので金額を指定されることはありません。また、離檀料の相場は数万円~20万円位です。

トラブルになる前にできることは?

高額な離檀料を請求するお寺側の心境には寺院の経営状態への心配の他に、一方的に墓じまいの話を進めてきたことへの不満があるようです。僧侶とは言っても一人の人間ですので事務的に墓じまいを進めようとせず、まずは少しずつ墓じまいの相談をしましょう。相談した当日に墓じまいをする旨を話すのではなく、いつもお墓を守っていただいている感謝やお墓の維持が大変になってきた経緯、今後のお墓のことで悩んでいる・墓じまいも考えている程度の相談から始めましょう。
墓じまいを決めた後もお墓を移す手続きでお寺とは関係が続きます。できるだけ円満に関係を続けたいものです。

もしも、高額な離檀料を請求された時は、支払う前に話し合う場を持ちましょう。『離檀料として●●万円払います』という契約を交わしていない限り、その金額を払う必要はありません。どうしても話し合いがうまく進まない場合には、行政書士や弁護士に相談しましょう。

 

3.石材店とのトラブル

次に石材店とのトラブルを見ていきましょう。

石材店との間でよく起こるトラブル

高額な工事費を請求された

墓じまいをする際には、今あるお墓の墓石の撤去・処分とお墓があった土地の整備を石材店に依頼します。その工事費として相場よりも高い料金を請求されることがあります。料金の相場は墓地1m2につき10万円位で、一般的なお墓の場合30~40万円です。

トラブルになる前にできることは?

少々手間はかかりますが、複数社の見積りを取り相場を把握してから契約することです。見積もりを取る際は現地確認や写真・区画の図面などでお墓を確認してから見積りを出していることをチェックしましょう。
墓地・霊園によっては依頼する石材店を指定する場合があります。これは墓地の適正管理のためですが、なかには石材店と手を組んで相場より高い工事費を請求し謝礼として石材店から料金の一部をもらっている場合もあるようです。ですので、石材店を指定された場合でも相場を知っておくことは必要です。もしも、指定された石材店の請求額が相場より高い場合、内訳や相場より高額な理由を質問したり料金の交渉をしましょう。

 

まとめ

今日は、墓じまいで想定されるトラブルとその予防策をお伝えしました。

何事にも言えることですが、物事を進めていく際には時間に余裕を持ちましょう。墓じまいに当てはめてみると、時間に余裕がなく焦りが生じると親族やお寺への相談が乱暴になったり、相手の返答を急かすことにつながります。また、石材店の複数見積りが面倒になったり、よく考えないままに石材店・新しい供養先と契約してしまうことにもなります。

墓じまいについてはこちらの記事もぜひ参考にしてください。

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