遺産分割が終わっていないときの財産債務調書への記載の判断基準

所得税等の確定申告書を提出する必要がある方で、一定の要件にも当てはまる方は「財産債務調書」を税務署(所得税の納税地の税務署長宛)に提出しなければなりません。財産債務調書とは、所有す … 続きを読む 遺産分割が終わっていないときの財産債務調書への記載の判断基準

この記事は約2分で読み終わります。

所得税等の確定申告書を提出する必要がある方で、一定の要件にも当てはまる方は「財産債務調書」を税務署(所得税の納税地の税務署長宛)に提出しなければなりません。
財産債務調書とは、所有する財産の種類、数量、価額、債務の金額その他必要な事項を記載する書類のことをいい、次の2つの要件のどちらにも該当する方は提出義務があります。

・その年の退職所得以外の各所得金額の合計額が2千万円超の方
・その年の12月31日時点で、3億円以上の財産または1億円以上の国外転出特例対象財産を有する方

この財産債務調書の提出義務は、その年の12月31日時点で判断します。
相続で財産の取得があったときは、その分も含めて、提出義務の判断をしなければなりません。そのときの相続人の財産債務調書の提出義務の判断は、次のように行います。

(1)12月31日までに遺産分割が行われたいないとき
・・・法定相続分で按分した価額で判断します。
(2)12月31日までに遺産分割が行われ相続人それぞれの持分が定まっているとき
・・・それぞれの持分の応じた価額により判断します。

なお、遺産分割が行われると、相続人は、相続開始の時まで遡って、被相続人の財産を取得したこととなります。しかし、遡及して財産を取得するとはいってもは、遺産分割が行われるまでの間の共有状態を否定するものではないとされています。そのため、法定相続分で按分した価額を基に財産債務調書を提出し、その提出後に遺産分割が行われたとしても、遺産分割による持分で再計算して財産債務調書を再提出する必要はありません。また、法定相続分で按分した価額では提出義務がなく提出していなかったときは、仮に遺産分割により持分で判断すると提出義務があったとしても新たに提出する必要はありません。ただし、遺産分割の結果を踏まえて、訂正した財産債務調書を再提出したり、新たに提出したとしてもよいこととされています。